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【書評】この話に結論はでるのか 村松 太郎『「うつ」は病気かあまえか。』感想。

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村松太郎

『「うつ」は病気か甘えか。』

 

を読んだよ!

 

  

ざっくりまとめ

「うつ病」と言われてもよくわからない。元気そうだし、休んでる間でも旅行に

行ったりして遊んでるようだし…。

だいたい、それぐらいでへこたれてたらこの先やっていけないよ?

甘えてるんじゃないの?

 

そんな疑問に答えましょう!

 

もうちょっと詳しく

こちらで少し話題に出した

www.takanikonikosblog.com

 この本でございます。

「うつ病は甘えか違うのか」。「うつ病」という単語が登場してから今日まで、

散々繰り返されているこの問題。

これに対して医者目線で挑んだのがこの本。

こういう本って、結局どっちなんだ?ってなる事が多いように感じるけれど、

この本での結論はこうなる。

うつ病は病気である。

しかし、「うつ病」という記号は、病気か甘えかわからない。

……は?

いやちょっと何言ってるか分からないんだが…?

まあ最初はわかる。問題は後半だ。

『「うつ病」という記号は、病気か甘えかわからない」』

…やっぱりわからん。

「うつ病」の理由はなんだ?

そもそも「うつ病」には2種類あるらしい。

「原因があるもの」と「原因がないもの」だ。

現在「うつ病」と言われている人はここからもう理解不能なんじゃないだろうか。

「いやだって、職場がブラックでストレスが貯まってうつ病に…」

というのがよくあるパターンなのだから。

「職場がブラックで…」というのが「原因があるもの」で

特に原因もないのに「うつ」になるのが「原因がないもの」で、本当に病気なのだ。

なんでやねん!と思うかもしれないが、考えてみて欲しい。

「元気がない」「やる気が起きない」とかいうレベルではなく、

一切の感情のコントロールが効かない状態になってしまったら。

葬式で急に笑ってしまったら。それどころか一日中笑いが止まらないような状態に

なってしまったら。

これは病気としか言いようがない。

だが今「うつ病」と聞いたらそんな状況は思い浮かばないだろう。

だから誰も分からないのだ。

ストレスって原因なのか?

うつ病の原因ってだいたい「ストレス」にされてしまう。

しかし、

ストレスで落ち込むのが、なぜ病気なのか?

こう来るのだからこの著者は容赦ない。

おまけに、

大体、ストレスという日常の事柄を、薬で解決しようっていうのは

どういう了見なのか。

と畳み掛けてくるから本当に容赦ない。

とはいえ、

ストレスによる落ち込みは誰にでも経験がある。そして時間がたてば

回復する。処方箋は「時間」だ。「薬」ではない。

 と書いているあたりはちょっと優しいのかもしれない。

結局どういうことなんだ?

「うつ病」という病気が拡大解釈されすぎなんだよ!

ってことなんじゃないかなあ。

 

 

まとめ

文章は堅苦しくなく軽妙なので凄く読みやすいですが、いかんせん中身は

「うつ病」を滅多切りにしていきますし、生活に役立つような事も書いてませんので、

実際にお悩みの方はあまりすすめません。

どっちかというと「うつは甘えだ!」って考えてる人向けの本じゃないでしょうか。

 

 

 

 

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