【書評】集中しなきゃ!もっと集中しなきゃ!でも出来ない!そんなあなたへ エドワード・M・ハロウェル『ハーバード集中力革命』感想。
エドワード・M・ハロウェル
『ハーバード集中力革命』
を読んだよ!
ざっくりまとめ
どうも気が散る。あれが気になって仕方がない。周りがうるさくて集中できない。
もっと集中してやらないと。ちゃんと注意しないと…など、”集中力の無さ”を嘆く
あなたに贈る集中力をつけるための方法とは?
もうちょっと詳しく
以前、
これを読んだ時に気になった箇所にこんなものがありました。
集中力の主であれ。感情やエネルギーは集中力を向けた場所へ向かう。
集中力を注いだ場所が、あなたにとっての現実となる。
目標を達成するためには、自分にとって一番大切なことに
集中することが必要である。
あー確かに。いまいち集中できないこととか、どうも他のこと考えている時とか
あるよなあ。気合入れてやろうとした時に違う事を思い出すとか。
そんなわけで手にしたのがこの本だった訳です。
「やる事をまとめなさい」とか
「整理整頓を心がけて余計なものが視界に入らないように」
とかはまあ時々聞きますが、この本のアプローチは少し違います。
時間管理術やTODOリスト、効率的なマルチタスク化、整理術といった、
良くあるアドバイスは役に立たない。
いずれも一時しのぎに過ぎないからだ。
そんな対策より、必要なのは集中力を鍛え直すことだ。
バッサリと切り捨てていますが、個人的に重要なのはそこではなく、
必要なのは集中力を鍛え直すことだ。
ここでしょう。集中力は鍛えられるものだというのです。
そして、この集中力の低下している状態を「注意欠陥特性=ADT」と呼んでいます。
こうな表現すると「え、病気か?」となりますが、そうではなく環境が原因
だというのです。
つまり、「集中力が落ちているのは環境のせい」ということになります。
しかし、原因が環境だとなるとすぐに想像されるのが
「自分が集中できないのは環境のせいだ。つまりお前たちのせいだ!」
なんてことになりかねないけどいいのだろうか。
まあそんな人はこんな本を手に取らないとは思いますが。
じゃあ、周りのせいにせず、集中できないことに対して「自分の能力が低いせいだ」
と悩む人に対してこの本は
実際に必要なのは、もっとがんばることではなく、
もっと賢くなることだ。
本書はあなたに、もっとがんばることではなく、
もっと賢く働く方法を教える。
うん?
働く方法なの?
原題は「Driven to Distraction at Wark」。
超適当に訳すと、「仕事中に気が散ってしまう」なのです。
これを「ハーバード集中力革命」というタイトルをつけたのは、
うまい事やったなあと思いますね。
とはいえ、仕事中以外にも当てはまるので、続けていきましょう。
注意欠陥特性の6つのタイプ
集中力が続かない=注意欠陥特性を引き起こす6つのタイプとして、
以下のものが挙げられています。
①デジタル依存症
ネトゲ廃人、SNSの通知が気になる、気になった事はすぐググらなければ気が済まない
とかはこれですかね。
②マルチタスク
仕事を抱え込みすぎて頭がパンクしていると集中できませんよね。
③アイデアホッピング
思いついたものはすぐにやりたい!でもやってる時に新しい事を思いついたから
こっちはいいや!みたいに一つのことに最後まで取り組めない人はこのタイプ
ではないでしょうか。
④心配性
あれは大丈夫だろうか?こっちも気になる。そういえばあれは必要だった…
などと心配し過ぎてしまう人はこれですね。
⑤おせっかい焼き
「あ、隣の人の仕事手伝おうかな?」「さっきすれ違った人顔色悪くなかった?」
などと、自分のことよりも他人の問題に首を突っ込むタイプはこれですね。
⑥ヘマばかり
⑥番だけは本当にADHDとして考えられます。
これら6つに対してそれぞれ対策が書かれているので、参考になるでしょう。
集中力を鍛えよう!
ここまでは「集中しやすい環境を作る」ことに力を割いていましたが、
本の後半では集中力を鍛える方法も紹介されています。
そこは重大なネタバレになるので控えめにしますが、
基本的には「まず健康であること」ですね。
睡眠・栄養摂取・運動などで体調を万全でないと集中しようがありませんし。
まとめ
この本の最大の”いいところ”は、集中力がない事を本人の能力に帰さないこと
ではないでしょうか。
同時に、集中力を鍛える事が可能だとしていることも大きなポイントだと
思います。
文字数は多いですが、読みやすい文章なので抵抗なく読めるでしょう。
あと一つ。
たくさん読むのが面倒だからと、絶対に⑥の「ヘマばかり」から読まないように
してください。
それをしてしまうと、本当の問題を見過ごしかねません。
あくまでも、⑥は最終手段です。
↓ブログ村参加してます。クリックしてくださるとうれしいです。