日本を知るために読む 孔子「論語」 感想。
ガチニート時代に読みたかったけどお金がなかった本シリーズ第39弾
孔子「論語」
を読んだよ!
どうして読もうと思ったのか?
面接とか落ちまくっていたときに、日本人の精神的バックボーンを研究しよう
と思った時に選んだんですよね。
今回無職になったので挑む事にしました。
ざっくりまとめ
孔子が考えた人として、君子としての生き方とは何かを記した本。
もうちょっと詳しく
「子曰く」で有名な論語です。
知られている通り、「先生が言われた」がひたすら出てきます。
それ以外にも「門人(弟子)の○○が言った」「○○が尋ねた」と同じような文で始まって読むのに忍耐力がいるかと思いきや、一節が短いので予想よりもすんなり読めます。
現代語訳を読んだので、訳し方が良かったのかもしれません。
形式的には間違いなく「名言集」と言っていいでしょう。
書かれている内容は現代日本にも当てはまる事が多く、日本の分析としての目的は多少は果たせました。
と同時に、読む側の精神をガリガリ削っていきます。
父母には病のこと以外で心配をかけないようにせよ
とか
四十五十の年になっても評判が立たない人はもう畏れるまでもない。
とか。
これとは別に、ブラック企業の常套句みたいなものもあります。
若い門人が「どうすれば職に就き報酬を貰えるようになるのか」を尋ねた時、
人間的成長それ自身の中に、すでに報酬があるといえる
とか
主君の下で仕事をするにあたっては(中略)報酬や待遇のことは後回しにするべきだ。
とか。
この本を読んで「あるべき姿」を見つけることは出来ても「するべき行動」
を見出すのは難しいでしょう。
理想論の総まとめとは言いすぎかもしれませんが、孔子が政治の世界で重用されなかった事を不思議には思いませんね。
書かれている分量から取捨選択は必要ですが、現代では全く通用しない内容ばかりではないので、一読をお勧めします。