不平等の再検討 を読んだよ!
ガチニート時代に読みたかったけどお金がなかった本シリーズ第20弾
不平等の再検討
を読んだよ!
ざっくりまとめ
平等を検討するときには人間の多様性を無視するな。
つまりは不平等を観測するには社会の要素が複雑すぎるのだ。
そこで、人間の潜在能力を考えよう!
もうちょっと詳しく
世の中には「平等万歳!不平等なくそう!」と叫んでる本がいっぱいありますが、
この本はそうではなく平等・不平等といわれる状態に対する研究・哲学についてのものです。そのため、「差別よくない!人は人の上に人を造らず!」とかが大好きな人には全く勧められません。
さて、平等・不平等について語られる時によく出てくるのが機会の平等・結果の平等という単語です。
100メートル走に例えると、機会の平等が「スタートラインに立てるかどうか」であり結果の平等が「みんなで仲良く1位でゴール」という感じですね。
しかしそれでは不足であるとして、潜在能力を設定します。
潜在能力とは
社会の枠組みの中で、その人が持っている所得や資産で何ができるかという可能性
の事である。
これをもって平等不平等にアプローチするのがこの本です。
また、面白いことに自分とはまったく関係のない自由や福祉について活動する事に対しての分析も行われています。
これ珍しいですね。平等問題について当事者でないにも拘らず活動している人やその自由について書かれた本ってあんまり見ない印象なのですが。
基本的にややこしい本ですのでさっくりとは読めないし、内容を理解するにもかなり時間がかかりますが読み応えがある本です。『これからの「正義」の話をしよう』とかにはまった人にはおすすめです。