いつか人も沈黙するのか 「沈黙の春」を読んだよ!
ガチニート時代に読みたかったけどお金がなかった本シリーズ第30弾
沈黙の春
を読んだよ!
ざっくりまとめ
かつては春が来るたびに鳥が歌い、木々は生い茂り、川には魚は多く住んでいた。
人は“自分たちにとって邪魔な”虫や雑草を根絶やしにしようと薬品をまいた。
しかしそれは、“自分たちにとって有益な“虫や雑草や鳥や魚を死に追いやった。
そしてついには人までも殺し始め、誰も何もいない春が来る。
もうちょっと詳しく
「沈黙の春」というタイトルは小説のようなタイトルですが、
実体はがっつり環境問題、とくに殺虫剤や除草剤による環境破壊の本です。
著者はレイチェエル・カーソンさん。環境保護運動の先駆者の一人とされています。
この本はその著作の一つであり、激論を呼んだ物です。
本の流れとしては化学薬品の存在と構造から始まり、水、土、森や鳥そして川が汚染されている現状が並び、人間への影響と耐性を獲得した生物の話と進んでいき最後に他に取りうる手段へとたどり着きます。
最初からほぼ最後まで、薬品による破壊と人間の無為無策の様子がひたすら書かれているのでかなり疲れました。現状レポートととも言える内容なので、読んでて楽しい本ではないですね。
最後の章では「別の手段」として「雄の不妊化」「誘引剤による選択的殺虫」「虫がかかる病気の散布」「天敵の輸入」などが紹介されていますが、これはあくまで人間に被害が出ない(もしくは出にくい)と予想されている手段であって、生態系に影響がない手段では無いです。
あくまでもこの人の主張は「人間に被害がでない」事であって「生態系を破壊しない」ことでは無いんでしょうね。
かなり文字数が多いですし、内容もある意味単調なので読みにくい本であり、古い事もあってお勧めではないですがお暇な方はどうぞ。