【書評】書く方もバカなら読む方もバカなのか!? 勢古 浩爾『ビジネス書 大バカ事典』感想。
勢古 浩爾
『ビジネス書 大バカ事典』
を読んだよ!
ざっくりまとめ
ビジネス書「もどき」を徹底的にバカにしよう!
もうちょっと詳しく
世にはびこるビジネス書「もどき」を徹底的にバカにしていく本です。
別の言い方をすると、ひたすら☆一つのレビューを書いていく本ですね。
対象となるのは日本の本屋さんに数多あるビジネス書「もどき」です。
コンセプトとしては、以前読んだ
www.takanikonikosblog.com
とほぼ同じですが、今回のは日本人による日本人の作家が書いたものがメインです。
「作家登場→バカにする→別の作家登場→バカにする」の繰り返しなので、
かなりの部分を読み飛ばしました。
その中でも気になった部分をピックアップしていきましょう。
ビジネス本を分類せよ!
この世にあるビジネス本は以下のように分類できるそうですよ。
①まともなビジネス書
②「もどき」作家たちが書いた「もどき本」
③「成功」した素人が書いた「もどき本」
④その他の分野の大ぼら本
これはまあその通りだろうなあ。この本で扱うほとんどは②③④です。
誰が「もどき本」を読むのか?
じゃあどんな人がこういった本を読むのか?という考察がなされています。
手相や姓名判断や星座や血液型や宇宙の意思や前世や言霊や
パワーストーンといった人知や合理性を超えた物を信じる傾向にある
他力本願の人。
もしくは、
なんのスキルも情熱もなく、長期間の地味な努力もしたくないが、
自分の卑小さを抑え込んだ大物感という気分を楽に満足させてくれる
ような一攫千金を夢想する人か。
ぐわあああああああああああああああっ!心が痛いいいいいいいいいいいい!
もう正論すぎて全面降伏させてください!
みんな「成功本」を読んでいるのに何で成功しないの?
『「成功本」をよんでいるのになぜみんな貧乏なのか?』
という問いに対し、
元々その問い自体が間違っている
とバッサリ。その理由を
「モテ本を読んでいるのに、なぜみんなモテないのか?」
と同質の問いだからである。
まとめ
ここの著作、著者に対する論評についての部分は省きましたが、基本的に
「自己啓発コーナーに置いてある本は信用するな」という一貫したスタイルによって
構成された本です。
どうせ読むなら「経営者の自伝を読め」とも言っているので、
「じゃあ何読めばいいんだよ」という人のフォローも一応されています。
あくまで「とんでも」本を叩く本なのでそこまで面白い訳でもありませんが、
周りの人で「とんでも本」が好き過ぎてうざい人対策には良いかもしれません。
同時に、「とんでも本」を読まない人にはとくにお勧めする本ではないですね。
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